自動車のコネクティビティ: コンパニオンアプリが 自動車体験を変革する

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Shine: a podcast by Star

スマートフォンと自動車の統合に向けた動きが活発になる中、消費者と自動車メーカーの双方にとって、コンパニオンアプリの重要性が増しています。消費者にとっては、コンパニオンアプリは運転体験を向上させ、日常生活のさまざまな利便性を拡張してくれます。自動車メーカーは、コンパニオンアプリを使って、スマートフォン主導のシームレスなアプリサービスで顧客との関係を深められます。

この共生関係を通じて、コンパニオンアプリは「ブランドとの出会いやロイヤルティの向上のための貴重なメディアになるとともに、自動車メーカーとそのパートナー企業が付加価値のあるデジタルサービスを提供するチャネルにもなります」とStarのアーキテクチャ・自動車&モビリティ部門の責任者Oleg Lebedynは言います。

この共生関係を通じて、コンパニオンアプリは、ブランドとの出会いやロイヤルティの向上のための貴重なメディアになるとともに、自動車メーカーとそのパートナー企業が付加価値のあるデジタルサービスを提供するチャネルにもなります。

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Oleg Lebedyn

Star ソリューションアーキテクチャ責任者

ポッドキャストで語られた、コンパニオンアプリと成功するアプリ開発に関する知見を、以下に抜粋してご紹介します。

  • データ基盤:Oleg Lebedynは、データはコンパニオンアプリ開発に不可欠な要素であるとして、「データとユーザーは新しい金(ゴールド)のようなものです。自動車メーカーは可能な限り、最善の方法でそれらを活用すべきです」と話します。データは、新機能を開発する際の情報源となるだけでなく、開発プロセスにAIや機械学習を統合する際にも役立ちます。
  • 新たな組織構成:自動車メーカーの製品開発は柔軟性に欠ける面があると言われてきました。そのような従来の障壁を取り除いてイノベーションを推進するために、フォードではコンパニオンアプリ「Ford Mobility」の開発に特化した別組織を設立。これにより、リアルタイムでの対応や革新に向けて「スピーディーな開発に注力でき、メンバーの敏捷性、柔軟性、自律性を確保できます」とフォードのVaibhav Uppal氏は話します。
  • アプリ配信サイクル:フォードは2週間に一度の頻度でアプリを更新。このサイクルで、新機能のリリースや、ユーザーからのデータやフィードバックに基づいたアプリの改善を行っています。これによりユーザー体験が向上し、フォードは競争の激しいコンパニオンアプリ市場でも傑出した存在になりました。
  • 新たなニッチの創出:コンパニオンアプリは、潜在的な消費者ニーズの発掘にも役立ちます。日産のRahul Unnikrishnan氏は、コンパニオンアプリのデザインを検討する際には、導入する機能とユーザー調査のバランスを考えることが大事だと言います。「ユーザー自身も自分が何を求めているのかが曖昧なことがよくあります。そのような場合は、まず何らかの形で機能を提供して、その使われ方を見ることで、重要なニーズを発見できることがあります」

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ポッドキャストは英語で提供しています

コンパニオンアプリの未来

この先数年間で、コンパニオンアプリはさらに大きな役割を担っていくはずです。イノベーションが進展していくにつれ、どのようなモバイル体験を提供するか、ユーザーとメーカーの関係はどのようなものになるか、といったことが中心的なテーマとなるでしょう。

  • データ収集を基にしたパーソナライズの強化:自動車メーカーがユーザーデータを収集・分析し、AIや機械学習を導入していくことで、アプリのパーソナライズがさらに進み、車両の安全性や機能向上につながっていくでしょう。
  • 統合的なブランド体験:コンパニオンアプリの拡張により、運転だけでなく、統合的なブランド・購入・所有体験を提供するようになるでしょう。業界の垣根を超えて、すでにある技術と全く新しい技術の両方で、ユーザーを驚かせ、喜ばせるサービスが生まれるでしょう。 
  • 音声とAIの統合:この先数年間で起こる変化のうち、消費者にとって最もわかりやすいのは、音声機能、音声ベースのアシスタント、自律型テクノロジーの台頭でしょう(これにより、重点を置く対象が運転手から「ユーザー」へとシフトするはずです)。スマートフォンで簡単に用件をリクエストできるようになったように、根幹的な機能を除けば、車でも同じことが可能になります。車はただ運転するだけのものではなく、さまざまな利便性を提供するものになっていくでしょう。

このように自動車メーカーは車の定義を拡張していき、最終的には、コンパニオンアプリを中心としてさまざまな日常活動をつないでいくでしょう。コンパニオンアプリは補足的なものではなく、ユーザーと車の重要な接点として、自動車体験で不可欠な存在となっていきます。

さらに詳しく学びましょう

ここでは、モバイルコネクティビティ分野のリーダーたちがコンパニオンアプリを使って、メーカーとユーザーの関係を変革するプロセスの一部をご紹介しました。

ポッドキャストをお聴きいただければ、フォードと日産のコンパニオンアプリの詳細や、その開発プロセス、そして両社がどのように未来の自動車体験を作り出そうとしているかについて、さらに深いインサイトが得られます。

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このレポートでは、世界のトップ自動車メーカー20社による新しいアイデアやソリューションを解説しています。

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Oleg Lebedyn
Star ソリューションアーキテクチャ責任者

Starでソフトウェアのコンサルティング分野に12年以上携わっているOlegは、応用暗号学の学位も保有。この5年間は自動車メーカーやティア1(一次サプライヤー)、自動車関連スタートアップ企業とのコラボレーションに取り組み、現在はStarのソリューションアーキテクチャ部門のリーダーを務めています。クライアントがビジョンを形成し、ビジネスニーズに合ったソフトウェアを開発できるよう支援しています。

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Vaibhav Uppal
FordPassプロダクトオーナー

欧州FordPassのプロダクトオーナーであるVaibhav氏は、FordPassの各種機能の戦略的定義と導入を担当。FordLabの複数のプロダクトチームを横断したプロジェクトに取り組んでいます。アプリ開発の責任者であり、Web・モデム・ヒューマンマシンインターフェースを通じたFordPassサービスの共同責任者です。このポッドキャストエピソードでのVaibhav氏の発言は個人の考えであり、フォードやFordPassの会社としての見解ではありません。

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Rahul Unnikrishnan
コネクテッドカー戦略責任者

Rahul氏は、日産のアフリカ・中東・トルコ・インドにおけるコネクテッドカー戦略の責任者として、対象地域の拡大と顧客体験の向上を任務としています。以前には、インド・ケララ州で25名以上のメンバーを擁するチームのマネジメントを行い、Uberを3年間で2500万ドル以上のビジネスへと成長させた経験があります。

自動車&モビリティ分野の先駆的な体験を創造

Starは、ユーザー中心のデザイン、組み込みエンジニアリング、オムニチャネル体験の提供により、企業が自動車&モビリティのソリューションを考案、構築、リリース、拡大して、破壊的創造をもたらせるよう支援します。

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